高知病院附属看護学校



自己点検・自己評価

重点課題

 1)効果的かつ継続しやすい確認方法の検討・タイムリーなインシデント・アクシデント事例の共有への取り組み
 2)ポートフォリオを用いたプロジェクト学習の評価計画
 3)事務職員と教員の連携による業務整理・超過勤務の減少に向けた実習指導


教育理念

1)効果的かつ継続しやすい確認方法の検討・タイムリーなインシデント・アクシデント事例の共有への取り組み

 

(1)

平成24年度自己点検・自己評価の結果
取り組みの結果、平成23年度には一旦報告数も増加が見られたが、平成24年にはやや減少している。特に、2年次の報告数の減少が著しい。平成23年度には31件の報告があったが、平成24年度には16件の報告に留まった。平成23年度と比較すると学生数の違いがあることを差し引いても徐々に減少している状況である。 ヒヤリハット事例の報告について「自ら報告した」は、全体の42%で、平成23年度の48%から僅かではあるが減少している。
実習日数別報告数としては、実習の2週目と最終日に発生しやすいことがわかった。
実習科目別に見ると、基礎看護学実習U、成人看護学実習V(重度の障害により長期療養が必要な対象者への看護)、老年看護学実習に多く発生していることが分かった。基礎看護学実習Uでは、学生自身が未熟で、患者の状態やリスクを充分予測できないことが原因であり、成人看護学実習V、老年看護学実習では、対象者自身では、リスクを回避するための行動がとりにくいことが原因として考えられる。
今後は、効果的かつ継続しやすい方法の検討を重ね、医療安全に対する意識の風化が起こらないようにすると共に、タイムリーに事例の共有ができるように努力したい。

 

(2)

平成25年度の取り組み
報告件数は平成24年度47件であったが、平成25年度は31件と減少し、特に3年次の報告件数が大幅に減少していた。また、報告方法別ヒヤリハット件数では、平成24年度は「指導を受けて提出した」が27件(全報告数の58%)であり、「自ら提出した」は20件(全報告数の42%)であったが、平成25年度は「指導を受けて提出した」が21件(全報告数の67%)、「自ら提出した」は10件(全報告数の32%)であった。このことより、平成24年度と比較して平成25年度は、学生の医療安全に対する意識が低く、学生自身でヒヤリハットに気付く力が弱い、またインシデントレポートを他者と共有することの意義が充分理解されていないことが考えられる。
報告内容別では、安全管理に対する報告件数が大幅に減少している。これは、受け持ち患者のリスクについて援助前に学生に確認を行い、学生が気付いていないリスクに気付けるように指導者・教員が指導したことでヒヤリハットが減少したと考えることもできる。しかし、視点を変えれば、学生が安全面でのヒヤリハットに気づけていないことが要因とも考えられるため、学生の実施場面を客観的に観察し、振り返りの中で学生自身がヒヤリハットに気付けるように指導していくこと必要がある。また、カリキュラム内での看護実践における医療安全教育を計画的に行い、リスク感性を高めていく必要がある。

2)ポートフォーリオを用いたプロジェクト学習の評価計画を立案

 

(1)

平成24年度自己点検・自己評価の結果
ポートフォリオを用いたプロジェクト学習の学習方法について教員間での理解は徐々に深まった。次年度大幅な教員の交替があるが、軸となる教員は引き続き担当となるので継続した取り組みが可能と考える。しかし、再度学習会が必要であり、このプロジェクト学習を看護技術統合・演習にどう組み込むかについて、再検討と共通理解も必要になると考える。また、講義の形態もグループとして評価することに限界があることが分かったため、個人個人の取り組みをどのように評価するか検討することが今後の課題である。

 

(2)

平成25年度の取り組み
前年度同様『患者・家族の意思決定が困難な場面での対応』の単元で、ポートフォリオ・プロジェクト学習の導入を試みた。今年度はグループで話し合い活動したことをそのまま評価するのではなく、それに対して個人がどう取り組み、どう考えたかをレポートにまとめてもらい、そこから評価できるように、ルーブリック評価表の作成を行った。しかし、評価基準を示すことで答えを示してしまい、学生の考える力が育たないのではないかという思いがあり、具体的な評価規準・基準を学生には提示しなかった。しかし、学生は評価規準を意識し学習に取り組む力ももっており、自己学習のためのツールとして用いられるような評価規準となるような記述をする必要があった。今後はポートフォリオ・プロジェクト学習について勉強会を行い、教員一人一人の認識を深め、この単元で何を評価するのかを再検討していく必要がある。

3)事務職員と教員の連携による業務整理・超過勤務の減少に向けた実習指導

 

(1)

平成24年度自己点検・自己評価の結果
計画的な学習環境の整備として事務助手と教員との連携による業務内容の調整を行い、2年間が経過した。教員の超過勤務時間は、平成22年度の超過勤務時間よりも平成23年度は58%の減となり、著しい減少が見られた。また、平成24年度には64%の減となった。一方、タイムスタディーの結果得られた時間内での業務として講義準備の時間が極端に減少し、会議のための資料作りの時間、実習記録指導(学校)に費やす時間が増えている。今年度は特別な行事があり、会議等の資料作成が増加した結果と考える。この状況にもかかわらず、全体の超過勤務の時間が減少しているのは、時間内に講義の準備をする時間が減ったことによると思われる。このことは、今後実習記録指導(学校)に費やす時間が増えていることに対して、実習時間内での指導に切り替えることで、指導の効率だけでなく指導の効果をあげることが可能となると考える。今後は、昨年度調整された業務のさらなる合理化と連携を図り、教員が直接業務に時間を確保するように努力する必要がある。今後も一昨年と同時期にタイムスタディーの調査を行い比較検討し、援助をすすめる。

 

(2)

平成25年度の取り組み
平成25年度も同時期である5月20日(月)〜5月24日(金)でタイムスタディーを実施した。実施期間での教員の勤務時間合計は、平成24年度が27,138時間、平成25年度が27,180時間で42時間の増加が見られた。そのうち、直接業務時間は平成24年度が13,419時間、平成25年度が13,000時間で、直接業務に係わる時間数の減少が見られた。平成24年度には学校での実習記録点検時間が937時間であったが、平成25年度には2,965時間と大幅に増加している。しかし、病棟での実習指導時間は平成24年度2,791時間から平成25年度3,540時間に増加している。教員も入れ替わり、学年担当業務を行いながら実習指導を行うため、学校で実習記録を確認する時間が多くなっていたことが考えられる。臨地で実習記録を点検することでタイムリーな指導が行え、指導者との情報交換を行う時間も調整しやすくなると考える。今後は教員が主体となり実習指導を行っていくうえで、朝の早い時間で指導者と情報交換ができるよう、臨地での実習記録の点検を徹底していく。
また間接業務においては、書類作成の時間数の増加が見られた。事務連絡書類の作成等、教員が検討し作成すべきものと、集計や印刷等事務助手に依頼できるものを区別し、合理化を図っていく必要がある。また、教員会議についても時間内での検討を目指し、教員一人一人が意見をもって臨む必要がある。
今後も事務助手・教務助手との連携を図り、業務の見直しと効率化を検討していく必要がある。